藤本 学さん、麻由美さん(上矢作町)
移住者プロフィール
藤本 学さん、麻由美さん(上矢作町)
京都 → 恵那市上矢作町
(Q)恵那に移住したきっかけは何ですか?
(A)京都では子どもができて、夫婦生活も仕事やら子育てで忙しくて擦れ違いな生活でした。そんな中、飲食店で働いていて独立も考えてたんですが京都市内で新しくカフェをやるには、お金もかかるし、難しい。子育ても含めて「田舎に行くのもありやね」と話してた、ちょうど、その頃・・・2015年3月頃に大阪で開催された移住・定住フェアに軽い気持ちで参加しました。たくさんの市町村が来ていて、最初は海がある場所とか京都から近い所とかを視野に入れていました。でも、その時たまたま岐阜から恵那市だけが来ていて、声を掛けてもらったんです。話をお聞きして恵那市という所を初めて知りました。その後、観光気分で恵那に家族3人でやって来て恵那市役所の方に車で恵那市内を案内をしてもらいました。恵那市の飯地町や上矢作町などを回ったんですが、いろいろな地元の人を紹介してもらって、一度目の来訪で人が温かいなぁと感じました。そして再度、恵那へ来訪した時には、恵那市の最南端、隣が愛知県の豊田市にある串原という所に連れて行ってもらいました。そこで郷之驛(串原郷土館)という建物に出会ったんです。瞬間に衝撃が走りましたね(笑)。こんな立派な建物があるなんて・・・。串原は豊かな自然もあるし、目の前には奥矢作湖の水源もある。「ここを、みんなが集まれる場にしたい」そんな気持ちが込み上げてきました。その後1カ月に1度くらいは恵那に通って、地元の方々とも交流をさせていただきました。周りの方々も真摯になって相談に乗ってくれて、さまざまな提案や協力をしてくれました。段々、想いも強くなり、1年ほどかけて熟考を重ねて、2016年2月に恵那市に移住してきました。最初、恵那市の空き家バンクで家を探していましたが、良い物件が無くて・・・そんな時に、ちょうど、地元の方の紹介で上矢作町の物件を紹介してもらいました。住むところが決まった後は、カフェの開業準備です。郷之驛(串原郷土館)は元々、リフォーム塾により既に立派にリフォーム済み。大きく手を掛ける必要はありませんでしたが、郷土館という事で展示や飲食スペースの融合に悩みました。現在も試行錯誤中です。
(Q)恵那に住んでみてどうですか?
(A)最初はもっと不便かなぁ?と思いました。この周辺にはコンビニやスーパーもないし、「買い付けもまとめて行かんといかんかな?」と思いました。今、買い物はスーパーやお店がそろっている岩村町の方まで行ってますが、こっちは信号も少ないし、道も混まないから、車での移動がさほど苦じゃ無いんです。夏場、野菜はみんなから貰えます。ビックリする量を貰える(笑)。
子育てについては、お金をかけず遊ぶ場所が増えました。都会は子どもが遊ぶ場所があまりないのに比べて(公園もボール遊び禁止とか)ここは、目一杯遊べます。ドングリを拾ってきたり、四季の遊びも出来るし自然も一杯ですね。あと、こっちに来てから子どもがあまり病気しなくなりましたね。
困ったのは、カメムシが多い!「なんで、こんなに付くんやろ?」と思いましたね(笑)。でも、今は慣れました。それと動物の飛び出しが多いのも驚き!!!動物に「今、当たったかな?」ということもありました。近所の人の話しでは「熊見た!」とか、「カモシカ見た!」とか、そんな話しを、よく聞きます(笑)50ccのバイクでイノシシと併走した事も・・・・(笑)。
(Q)恵那でこれからどんな生活を送りたいですか?
(A)串原、上矢作周辺は結構、移住者が多いんです。若い人もおられます。本当に色々な人がいて『サトノエキカフェ』に遊びに来て下さいます。ママさん方が子どもさんと一緒に来られたり、お年を召した方も懐かしんで来られたり・・・都会の方も来られるので地元の方と様々な情報の交換が始まっていたりと、ほのぼのとした場所になってきてます。地域の方々は、私たちのことをいつも本気で気にしてくれて、親身になってくれます。ここは本当に良い意味でも悪い意味でも本気で話してくれる。とてもあったかい。これからも、みんながここに集まれる場を提供して、みんなと一緒に頑張って行けたらなぁ!と思っています。
(Q)最後に恵那に興味のある方々に一言
(A)確かに田舎暮らしは、人もあったかいし、自然も一杯あって、理想の生活の様に見えますが、実際には食べていかなければならないという現実があります。食べていくには自分達が頑張らないといけない。十分な蓄えがある方は別として、特に若い人が田舎に来る場合は仕事とか、ちゃんと計画を立てて来た方が良いですね。実際、自分たちも兼任で仕事もして、今ようやく暮らしのペースが少し見えてきたところです。
大変な事も多いですが、今の暮らしは京都に居た頃と質が違います。京都に居るときは、それぞれの仕事や子育てで家族の時間がなかなか持てなかったんです。でも今はこの地に来て、家族3人で頑張っています。忙しいけど家族で一緒にいる時間が今は出来ました。家族で頑張っている感が凄いです。田舎暮らしは大変な事が多いけど、京都に居るときより自分達らしい暮らしは出来ているかな・・・と思います。なんだか最近、野生化してます(笑)!
以下、現在、藤本さんご夫妻が恵那市で行われている活動を紹介します。
- サトノエキカフェ
〒509-7815 岐阜県恵那市串原1268
TEL:0573-52-2020
恵那 串原郷土館(郷之驛)カフェ☆ランチ・コーヒー・おやつ☆懐かしい建物と古道具達☆素敵な風景☆営業 月、水、木、金、土、日 だいたい9:00〜16:00(不定休、臨時休業有)
上矢作町ってどこぉ~~~?
目の前に広がる緑豊かな森や川のせせらぎ
恵那市の南部に位置し、長野県と愛知県に接します。町の面積の95パーセントが山林です。町の名前の由来は、矢作川の各支流が町内を流れていることに由来します。川は愛知県との境で本流と合流しています。
【弁慶杉】
標高1060メートルの大船山山頂に祀られている大船神社境内に立つ県指定天然記念物です。樹高は40メートル、周囲は13.6メートルで杉では全国7位です。樹齢800年とも2500年ともいわれています。
“移住実践者の声”を、更に広く恵那市内に在住の方々、恵那市に移住・定住を希望する方々に、容易にご覧頂けるように、“恵那移住物語/MEET THE NEW ME”として再編集し、冊子化いたしました。
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